LINE公式アカウントを運用している皆さん、こんな悩みはありませんか？
「全員に同じ内容を送ってるけど…これでいいのかな？」
LINEでメッセージ配信をしていると、ふと湧いてくるこの疑問。
「新規のお客さんとリピーターに、同じ内容を送っていいの？」「イベントに興味がある人とない人、同じ配信でいいの？」
答えは明確にNOです。ですが、「分ける重要性はわかるけど、具体的にどうすればいいのか……？」と、次の一歩に迷っている方も少なくないでしょう。本記事では、その悩みを解決するLINEの「タグ機能」について、分かりやすく解説していきます。
LINEにも“お客さんを分けて送る機能”があります
LINE公式アカウントの管理画面には、実はとても便利な「顧客分類機能」が標準装備されています。
それが「タグ機能」です。
この機能を使えば、友だち追加してくれた一人ひとりのお客さまに「タグ」という目印をつけ、そのタグに応じて配信内容を細かく分けることができるようになります。
一斉配信では、すべてのお客さまに同じメッセージを送るため、内容が誰かにとっては「関係ない情報」になってしまいがちです。しかし、タグを使って顧客を分類すれば、「この人にはこの内容が響くはずだ」という仮説のもと、よりパーソナライズされたメッセージを送ることが可能になります。
全員に同じ内容を送ることで起きている問題とは？
全員に同じメッセージを送る一斉配信は、一見効率的に見えますが、実は多くの問題を引き起こしています。
新規の人にリピート向けメニューを送ってしまう
初めて友だち追加してくれた方へ、いきなり「いつもありがとうございます！ 次回もご来店お待ちしています」といったリピーター向けのメッセージを送ってしまっては、その方にとってはどう感じられるでしょうか。
「あれ、もう常連扱い？」と違和感を覚えるだけでなく、お店の情報がまだ不十分な段階で専門的な内容を送られても、興味を持つきっかけを逃してしまう可能性があります。
新規のお客さまには、お店のコンセプトやメニューの基本を丁寧に伝えることが何よりも大切です。
興味がない内容ばかり届いて、ブロックされる
例えば、美容室のLINEで、カットはせずカラーだけを利用するお客さまがいるとします。このお客さまに「メンズカット20%OFFキャンペーン！」といったメッセージが頻繁に届いたらどうでしょう。
自分には関係ない情報ばかりが送られてくるため、次第に「このアカウントはうるさいな」「通知が邪魔だな」と感じ、結果的にブロックに繋がってしまいます。せっかくお店に興味を持ってくれた方との接点を、自ら閉ざしてしまうことになります。
本当に読みたい情報が埋もれてしまう
お店のファンで、いつも新商品やイベント情報を楽しみにしているリピーターさん。しかし、一斉配信では新規のお客さま向けの「初めての方向けクーポン」や「お店の紹介」といった内容が何度も届きます。
本当に知りたい情報（新商品の入荷情報や、季節限定メニュー、限定イベントの告知など）が、自分には関係のない情報に埋もれてしまい、見落としてしまうリスクが高まります。
お店側からすると「良かれと思って、大切なお知らせを全て送っている」つもりでも、読者にとっては「関係ない情報」が届き続けることで、結果的にLINE離れを引き起こす最も危険なパターンです。
まずは「タグで分ける」だけで十分！
「顧客分類」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、タグ機能は、お客さまの興味や属性を「メモする」ような感覚で気軽に使えるものです。配信する際に「このタグが付いている人だけに送る」という設定をするだけで、メッセージを最適化できます。
例えば、以下のように分類してみましょう。
- 来店状況で分類：【リピーター】【初回】【未予約】
- 興味のあるメニューで分類：【ネイル】【整体】【フェイシャル】
- 特定の行動で分類：【イベント参加者】【クーポン希望】など
このように細かく分類することで、一人ひとりのお客さまのニーズに合わせた情報提供が可能になります。
タグをつけるタイミングは？
タグをつける方法はいくつかあります。
- 手動でつける（チャット対応の中で）
これが最もシンプルで、すぐに始められる方法です。お客さまとのチャットのやり取りの中で、「この人は常連さんだな」と感じたら【リピーター】タグをつけたり、「次回の予約を検討中かな」と思ったら【未予約】タグをつけたりと、ご自身の判断でメモ感覚でつけてみましょう。 - 自動でつける（友だち登録時に、ボタン選択で振り分け）
少し上級者向けの方法ですが、LINEの「ステップ配信」や「リッチメニュー」を活用することで、友だち登録した直後に「ネイルに興味がありますか？」「整体に興味がありますか？」といった質問を投げかけ、お客さまが選択したボタンに応じて自動でタグを付与することも可能です。 - ステップ配信内でつける（少し上級編）
特定のメッセージを読んだ人や、URLをクリックした人に自動でタグをつける設定もできます。例えば、特定のクーポンをタップした人に【クーポン希望】タグを自動でつけることで、次回以降、お得な情報を優先的に送ることが可能になります。
まずは 「自分で判断してつける」だけでOK。
「この人は常連さんだな」と思ったら【リピーター】タグをつける、くらいの感覚で◎
はじめはタグに慣れることが重要なりね。
配信のときは「タグで絞る」だけでOK！
タグで分類しておけば、配信画面で「このタグがついている人だけに送信する」という簡単な操作で、メッセージの出し分けができます。
この小さな一手間で、メッセージの効果は劇的に変わります。
- 新規のお客さまには、丁寧な説明つきメニューを： 「はじめましての方へ」というタイトルで、お店のコンセプトや人気メニューをわかりやすく紹介するメッセージを送ることで、お店への信頼感を高めることができます。
- リピーターには、来店感謝＆次のご案内を： 「いつもご来店ありがとうございます！ 次回使えるリピーター限定クーポンです」といったメッセージを送ることで、特別感を感じてもらい、再来店を促すことができます。
- 興味のある人だけに、イベント情報を： 「イベント参加者」タグがついている人にだけ、次回のイベント開催情報を送ることで、高い参加率が見込めます。
無駄なメッセージが減ることでブロック率も下がり、メッセージの反応率も大幅に向上します。
タグ管理＝お客様をよく知る、ということ
LINEで“心をつかむ配信”ができているお店は、お客さまのことを「分けて、分かって、届けている」お店です。お客さま一人ひとりの興味やニーズを深く理解し、それに寄り添ったコミュニケーションを築くことが、LINE運用の成功の鍵となります。
今すぐ全てを完璧にこなす必要はありません。でもまずは、今日から1つでもタグをつけてみてください。その小さな一歩が、お客さまとの関係を深め、LINE公式アカウントの効果を最大限に引き出すための大きな変化をもたらすはずです。
LINE公式アカウントのタグ一覧テンプレート例
タグは業種や目的に応じて自由に設定できます。以下に一般的な分類とタグの例をいくつかご紹介します。
【来店・利用状況による分類】
- 【初回】：初めて友だちになった人
- 【リピーター】：2回以上来店・利用したことがある人
- 【VIP】：特に利用頻度が高い優良顧客
- 【未予約】：過去にチャットや予約フォームでやり取りはあるが、予約に至っていない人
- 【来店済み】：来店したことがある人
【興味・関心による分類】
- 【イベント参加者】：特定のイベントに参加した人
- 【クーポン希望】：クーポンをダウンロード・利用した人
- 【無料相談希望】：無料相談を申し込んだ人
- 【〇〇に興味】：特定のサービスや商品に興味を示した人（例：【ネイル】【整体】【フェイシャル】）
【流入経路による分類】
- 【インスタ】：Instagramのプロフィールリンクから友だち追加した人
- 【ブログ】：ブログ記事内のQRコードから友だち追加した人
- 【店頭QR】：店頭に掲示されたQRコードから友だち追加した人
LINE公式アカウントの自動タグ付け方法
LINE公式アカウントの基本機能だけでは自動でタグ付けを行うことはできません。基本的に手動でチャット相手にタグを付ける必要があります。
しかし、LINE公式アカウントと連携できる外部ツール（Lステップ、L Message（エルメ）など）を導入することで、以下のような自動タグ付けが可能になります。
- 友だち追加時のアクション：特定のQRコードやURLから友だち追加した際に、流入元を判別して自動でタグ付け
- アンケート回答：アンケートフォームで回答してもらった内容に応じて、興味や属性のタグを自動で付与
- リッチメニューのタップ：リッチメニュー上の特定のボタン（例：「メニューを見る」「予約する」）をタップした際に、自動でタグを付与
- URLのクリック：メッセージ内に含まれる特定のURL（例：ブログ記事、キャンペーン詳細ページ）をクリックした際に、自動でタグを付与
- 自動応答メッセージ：キーワード応答で特定のメッセージに返信があった際に、自動でタグを付与
これらのツールを活用することで、お客さまの行動や興味を自動で把握し、より細やかなセグメント配信を実現することができます。
まとめ
LINEのタグ機能は、「お客さまを深く知り、その方に最適な情報を届ける」ための強力なツールです。一斉配信から卒業し、一人ひとりのお客さまに寄り添った「心をつかむ配信」を実現する第一歩として、まずは手動でも良いのでタグ付けを始めてみましょう。
ただし、注意点として、無料で作成できるタグ数はアカウントごとに5個までとなります。5個以上のタグを作成したい場合は、「チャットProオプション」の購入が必要です。詳細はこちらのページをご確認ください。
より高度な自動タグ付けやセグメント配信を目指す場合は、プロラインフリーといった外部ツールの導入も検討してみてください。お客さまとの関係性を深め、LINE公式アカウントの運用効果を最大化するために、ぜひタグ機能を活用していきましょう。
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- 友だち追加したユーザーの画像や名前を確認できる機能：公式LINEでは確認できないユーザーのプロフィール情報を、未承認アカウントでも把握することが可能です。
- 公式LINEよりも細かなセグメント配信ができる機能：タグやアンケート結果に基づき、より精密にユーザーを絞り込んだメッセージ配信が可能です。
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